OH3(Open Hinata 3)とは
OH3は、700種類以上のデータレイヤーとAI分析機能を搭載した無料のWebGISプラットフォームです。ブラウザだけで使え、インストール不要。スマホでもPCでも動作します。
防災教育では、ハザードマップの確認からフィールドワーク、データ分析まで、一連の学習をOH3だけで完結できます。
ワンクリックでハザードマップを表示
OH3の「マイセット」機能を使えば、防災に必要なレイヤーをワンクリックで一括表示できます。
以下のレイヤーがワンクリックでまとめてONになります:
- 🪦 自然災害伝承碑
- 🌊 洪水浸水想定(最大規模)
- 🌊 津波浸水想定
- 💧 ため池ハザードマップ
- 🏔️ 土石流危険渓流
- ⛰️ 急傾斜地崩壊危険箇所
- 🏞️ 地すべり危険箇所
レイヤーツリーの「マイセット」ボタンから「ハザードマップセット」を選ぶだけ。自分の住んでいる地域や学校周辺のリスクをすぐに確認できます。
過去の災害から学ぶ
地図上に表示される自然災害伝承碑は、過去にその地域で起きた災害の記憶を伝える石碑です。碑文の内容から、どんな災害がどの程度の被害をもたらしたかを学べます。
- 🪦 自然災害伝承碑 — 国土地理院が整備した全国の伝承碑データ。OH3では災害種別ごとに7色で色分け表示し、色チップをクリックするだけで特定の災害種別に絞り込めます。テキスト検索との組み合わせも可能
- 📷 航空写真(過去) — 災害前後の地形の変化を比較できます
伝承碑をクリックすると国土地理院が作成した災害の説明を読むことができ、「なぜこの場所に碑が建てられたのか」を考える学習に活用できます。色チップで「津波」だけに絞り込んで三陸の碑を探したり、テキスト検索で地域名を入力して近隣の碑を一覧するといった使い方ができます。
現場で記録する
OH3のフィールドノート機能を使えば、スマホで現地調査の記録ができます。撮った写真は自動的に地図上にプロットされます。
- 📷 写真メモ — GPS付き写真を地図上に自動配置
- 🎙️ 音声メモ — 音声を録音するとAI(Whisper)がリアルタイムで文字起こし
- ✏️ スケッチ — 撮影した写真に直接書き込み(矢印・マーカー・スタンプ)
- 📝 テキストメモ — 写真なしでもメモを地図上に記録
例えば「通学路の危険箇所調査」で、気になるポイントを写真+音声メモで記録し、教室に戻ってから地図上で振り返ることができます。
みんなで共有する
調査結果や表示中の地図は、URL共有で簡単にクラス全員と共有できます。
- 🔗 URLコピー — 現在の地図表示状態をURLとして共有
- 📱 QRコード — プロジェクターに映してスマホで読み取り
- 📋 利用規約スキップ — 授業で配布するURLに設定可能。生徒がすぐに地図を見られます
先生が事前にハザードマップを表示した状態のURLを作り、QRコードで配布すれば、生徒は一瞬で同じ地図を開けます。
より実践的なマイドロー(共有ドロー)の方法もあります。
AIで分析する
OH3には地図データを活用したAI分析機能が搭載されています。
- 🛡️ AI防災リスク診断 — 地図上の地点を右クリックするだけで、地図上の地点の複合災害リスクを総合評価。避難経路の提案も
- 🌊 流域計算 — 地図上の任意の地点をクリックして集水域(どこから水が集まるか)を計算
- 📐 断面図 — 地形の断面を可視化して、水の流れや避難経路の高低差を確認
「なぜこの場所が浸水するのか」「水はどこから流れてくるのか」をデータに基づいて理解できます。
📚 授業での活用例
以下は、OH3を活用した防災教育の授業案(2コマ構成)の例です。小学校高学年〜社会人まで幅広く応用できます。
1コマ目:教室での事前学習(50分)
| 時間 | 活動内容 | OH3の機能 |
|---|---|---|
| 10分 | OH3の基本操作を説明。QRコードで全員がアクセス | URL共有・QRコード |
| 15分 | ハザードマップセットで学校周辺のリスクを確認 | マイセット |
| 15分 | 自然災害伝承碑を探し、碑文の内容を読み取る | 伝承碑レイヤー |
| 10分 | フィールドワークの調査ポイントを班ごとに決定 | 地図上でマーカー |
2コマ目:フィールドワーク + まとめ(50分+移動時間)
| 時間 | 活動内容 | OH3の機能 |
|---|---|---|
| 25分 | 学校周辺を歩き、危険箇所を写真・音声メモで記録 | フィールドノート |
| 15分 | 教室に戻り、記録した内容を地図上で振り返り・発表 | 地図表示・共有 |
| 10分 | AI防災リスク診断で地域のリスクを評価し、まとめ | AI防災リスク診断 |
- 利用規約スキップ付きURLを事前に配布すると、生徒がスムーズに始められます
- 2画面モードを使うと、ハザードマップと航空写真を並べて比較できます
- フィールドノートのデータは自動保存されるため、次の授業でも継続して使えます
麻布大学のフィールドワークで活用
麻布大学 環境科学科の村山史世教授と受講者、学生が、相模原市の公民館で実施したワークショップ「地域の水 鹿沼公園グリーンマップ」で、OH3が活用されました。
受講者と学生が公園を散策して写真で記録したデータを、OH3でデジタル地図にまとめ、QRコードで共有。参加者からは「公園を見直すことができた」「今までにない気づきが得られた」と好評でした。
今すぐOH3で防災学習を始めましょう
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