流域計算は、地図上の任意の地点をクリックするだけで、その地点の上流流域(集水域)を自動的に計算・可視化するツールです。
DEM(数値標高モデル)に基づく水理学的な計算で流域界を求め、流域内の河川網・面積・人口を同時に取得できます。
主な特徴
- ワンクリック — 地図をクリックするだけで流域を自動計算
- 全国250m解析 — 国土地理院の標高+国土数値情報の河川を焼き込んだ自前の流向データ。0.1秒ほどで出る
- 出口の寄せ方 — 「近い流れ筋」(支流)/「大きい川」(本流)を選べる。出口は赤丸で表示
- 河川網表示 — 流域内の河川ネットワークを自動フィルタ
- 流路表示 — 出口から海までの流路を可視化
- 比較 — 同じ出口の Global Watersheds(全球約90m)の流域を重ねて比べられる
- 面積計算 — 流域面積を自動計算(m²/km²/万km²)
- 人口推計 — 流域内の人口をメッシュデータから推計
- GeoJSON出力 — 流域界・河川網・流路をダウンロード
流域計算を起動する
右側のアイコンボタンから「流域計算」を選択します。ウィンドウが開き、地図のクリックモードが有効になります。
地図上で地点をクリック
ウィンドウで出口の寄せ方(近い流れ筋/大きい川)を選び、流域を計算したい地点をクリックします。近くの流れ筋が出口になり、赤丸で表示されます(クリック地点は白丸、離れていれば点線でつなぎます)。
計算結果を確認する
流域界がポリゴンで描画され、河川網と流路が重ね合わされます。面積と推計人口がウィンドウに表示されます。
データを活用する
GeoJSONでダウンロードするか、「別の地点を計算」で続けてクリックできます。「クリア」で地図上の表示をリセットします。
クリック地点の選び方
河川の合流点、橋のたもと、ダム地点などをクリックすると、意味のある流域が計算されます。山頂付近をクリックすると非常に小さい流域になります。
流域界(ポリゴン)
クリック地点の上流側の集水域が水色のポリゴンで地図上に描画されます。尾根線に沿った流域界が自動的に計算されます。
流域面積
流域の面積がスケールに応じた単位で表示されます。
計算の制限
DEMベースの計算のため、都市部の下水道や暗渠などの人工的な水路は反映されません。また、250m格子のため小さな沢(おおむね1km²未満)の流域は粗く、用水路で分かれる平野では実際と違う分かれ方をする場合があります。
流域界が計算された後、流域内の人口を国勢調査の人口メッシュデータから自動推計します。
メッシュの自動選択
流域面積に応じて最適なメッシュサイズが自動的に選択されます。
計算方法
- 流域ポリゴンを覆うメッシュタイルを取得
- 流域に全部入るメッシュは、その人口をそのまま加算
- 流域の境界にかかるメッシュは、流域に入る面積の割合で人口を按分して加算
- 人が住んでいるメッシュが1つもなければ 0人(山間部の流域など)
人口データの出典
人口メッシュデータはPMTiles形式で配信されており、国勢調査の結果に基づいています。山間部の流域では人口が0人と表示されることがあります。
河川網(上流側)
流域界内に含まれる河川ネットワークが自動的にフィルタリングされて表示されます。全国の河川データ(PMTiles形式)から、流域ポリゴンと交差する河川だけが抽出されます。
- まずバウンディングボックスで高速フィルタリング
- 次にポリゴンとの交差判定で正確にフィルタ
- 河川名・河川ID・等級が属性として含まれる
流路(下流側)
出口から海までの流路が流域と同じ250m格子でたどられ、緑の点線で表示されます。長さもウィンドウに出ます。
データソース
流域と流路は、国土地理院 基盤地図情報(数値標高モデル)と国土数値情報(河川)からOH3が作った全国250m格子の流向データで計算しています。日本の外と「比べる」には Global Watersheds(mghydro.com)を使います。
「GeoJSON」ボタンで計算結果をGeoJSON形式でダウンロードできます。
出力内容
- ファイル名: watershed_[緯度]_[経度].geojson
- 形式: FeatureCollection
各Featureのlayerプロパティでレイヤーを識別できます。
GISソフトでの活用
ダウンロードしたGeoJSONはQGIS・ArcGISなどで開けます。流域ポリゴンを使って標高解析・土地利用分析・降雨量の面積雨量計算などに活用できます。
🌧️ 防災・水害対策
- 特定地点の上流集水域の広さを把握
- 流域内人口から被災リスクのある人数を推定
- 豪雨時に水が集まる範囲を事前に確認
- 河川の合流点における上流域の比較
🏗️ 土木・建設
- 排水計画の基礎データとして流域面積を取得
- 橋梁・堰の計画地点での上流域の確認
- 流域面積から流出量の概算(合理式の適用)
🌿 環境・水資源
- 水源地の集水域を特定
- 流域の土地利用構成を分析(GeoJSONをGISで活用)
- 水系ごとの人口負荷を推定
🎓 教育・研究
- 地理・地学の授業で流域の概念を可視化
- フィールドワーク前の流域範囲の把握
- 異なる河川の流域面積・人口の比較研究
流域計算を試してみましょう
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